四川料理大辞典
中国4千年の歴史を受け継ぐ
正統派四川料理の魅力

甜面醤と四川料理の関係

四川名菜の前菜の一つとして、醤酥桃仁と呼ばれる、甜面醤(甘味噌)を使用したクルミの四川甘味噌飴炊きがあります。砂糖を煮詰めて甜面醤を加え、揚げたクルミに絡めたものです。冷めるとカリカリの食感があり、甜面醤のコクと甘味で手がとまりません。

「中華甘みそ」などとも呼ばれる甜面醤は、中華料理で使われる代表的な調味料の一つです。伝統四川料理の「24の味付け」においても、「醤香味」と呼ばれる甜面醤を使用した味付けが存在します。以下の料理は、甜面醤を使用した代表的な四川料理です。

  • 醤焼鴨子・・・鴨を香揚げしてから甜面醤で煮込んだ料理
  • 醤爆羊肉・・・羊肉を甜面醤で強火で炒めた料理
  • 醤焼茄子・・・ナスを甜面醤で煮込んだ料理
  • 醤焼冬笋・・・竹の子を甜面醤で煮込んだ料理

上記以外にも、日本人にもお馴染みの回鍋肉や麻婆豆腐の肉味噌にも、甜面醤は使われています。

実は、甜面醤で有名なのは四川料理ではなく、北京料理です。北京ダックを食する時の味噌としても甜面醤は使用されており、京醤(北京味噌)と呼ばれることもあります。おそらく、北京の皇帝料理人が四川省に伝えたのだと考えられます。

中国の甜面醤は、小麦粉と塩、麴で作られています(甜面醤の面は小麦粉のこと)。日本の味噌とは製法が異なっており、本来は日本では手に入らないものです。そのため、日本の中華料理店では、自家製の八丁味噌や桜味噌を少し加えて、甜面醤風味の味付けを作り出しています。

四川省では、塩気と発酵の香りが強い甜面醤が使われています。飄香は桜味噌をベースに、四川省で仕入れた甜面醤を少し混ぜて、甜面醤風の味付けの料理を作っています。

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