四川料理大辞典
中国4千年の歴史を受け継ぐ
正統派四川料理の魅力

麻婆豆腐より熊掌豆腐(シォンジャンドウフ)

熊の手?豆腐??料理名だけ聞くと想像がつきませんね。四川ではとてもポピュラーな家庭料理で、麻婆豆腐よりもよく作られていると聞いています。またの名前を家常豆腐(ジャチャンドウフ)。家庭で常備される調味料(豆板醬など)を使った味付けの豆腐料理のことで、四川の料理人曰く、豆腐を両面揚げ焼きしたものが『家常豆腐』、片面だけ揚げ焼きすると『熊掌豆腐』なのだとか。

そして料理名に因んだこんな一説があります。
唐の時代、四川地区では官僚の汚職が深刻な問題で、農地を収奪するなど民の生活は困窮していた。この事態を伝え聞いた玄宗(唐の第6代皇帝 則天武后以来の混乱を平定し太平の世を築いたが、晩年は楊貴妃に溺れて安史の乱を招いた)は、この地の者を尾行して密偵を行ったのだとか。噂通り人々の生活は貧しく、玄宗はとても心を痛めた。すぐに現地の民を率いて再建に努めたが、満足な食事ができない状態は暫く続いた。皇帝に献上する食材の調達すらままならない。その最中、ある村人が知恵を絞り、豆腐を切って熊の手(当時高級食材)に見立てた料理を作り『熊の掌』と偽って皇帝に献上した。その料理を受けとった玄宗はじっくりと味わって食べ、すぐに豆腐だと分かったが、「ふっ」と笑みを浮かべるだけで村人を咎めることはしなかった。

やがて『熊掌豆腐』は天下に名を馳せ世のご馳走となりました。現在に至るまで伝わり、四川で人気の家庭料理となったのです。玄宗が後に窮愛した楊貴妃の出身地は四川省。皇帝の玄宗が密偵を行った!?本当の話かもしれません。

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