楊貴妃は唐の六代皇帝玄宗の妃で、クレオパトラ・小野小町と並ぶ世界三大美女、中国四大美女の1人としても有名です。その例えは「楊貴妃が庭の花に手を触れると、その美貌と匂い立つ香気に美しい花も恥じらい、頭を垂れてしまう」と表現されているくらい。
楊貴妃の美しさを伝える詩として有名なのが白居易の『長恨歌(ちょうごんか 玄宗皇帝と楊貴妃とのロマンスが語られた詩)』。「彼女が振り返って笑えば、後宮の美人たちも色あせてしまうほどだ」、「花のような美しい顔」、「芙蓉のような顔、柳のような眉」などと彼女の美貌が随所に表現されています。
また楊貴妃は舞の名手で音楽に詳しく、美しいだけでなく才知に優れ、言葉遣いも巧みでした。
すっかり楊貴妃に溺れ、彼女の願いを叶えることだけが楽しみとなっていた玄宗。「南国の果実ライチが食べたい」と楊貴妃が呟くと、当時長安(唐の時代の都で現在の西安)まで運ぶのに30日かかる道のりを、玄宗は僅か6日で取り寄せてみせたのです。このように楊貴妃は皇帝の愛を独り占めしたのでした。
楊貴妃はライチの他、ワインや手羽先も好きだったと言われています。世界最古のワインの生産地でもあるジョージア。ジョージアは古来シルクロードの要所として栄えた東欧の南コーカサス地方に位置する国。この地で作られるワインはグルジア(ジョージア)ワインと呼ばれ、クレオパトラや楊貴妃をも魅了したのだとか。ジョージアでワイン造りが始まったのは8000年前と言われています。楊貴妃がこのワインを愛飲していたのも想像がつきますね。
唐の時代に想いを馳せ、今回は楊貴妃が愛したジョージアワインを使い、コラーゲンたっぷりの鶏の手羽先を濃厚に煮込みました。
伝統四川料理を今に伝える成都・松雲門派の正統な継承者であるシェフ井桁良樹が日本人が知らない本当の四川料理を提供します。この記事を見て飄香に興味を持った方は、以下のコンテンツでより詳しく私たちについてご覧いただけます。